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研究開発だより
冷えと貧血の関係
成人女性の約半数以上が「冷え」を自覚しています。また、女性が男性に比べて冷え症が多い原因のひとつに「貧血」が挙げられ、冷えと貧血との関連性を指摘した報告が多くあります。冷え症対策として柑橘由来のヘスペリジンやいちょう葉エキスなどの血流改善素材の摂取が行われていますが、貧血患者には効果が十分ではないと推察されました。そこで、鉄および鉄吸収促進作用を有するSPS、糖転移ヘスペリジンの補給が鉄欠乏性貧血に起因する冷えに対して改善効果を有するか検証しました。
「冷え」を自覚する女性が対象。被験者に1日SPS200㎎+鉄3㎎+糖転移ヘスペリジン100㎎を3週間摂取してもらい、単盲検法による2群比較で手を15℃の冷たい水に1分間つける冷却負荷試験を行いました。冷却負荷後、30分間皮膚表面温度の変化をサーモグラフィーを用いて測定しました。SPS、鉄、糖転移ヘスペリジンを摂取した群では摂取前と比較して、摂取3週目で皮膚表面温度の回復が速くなることが分かりました。
※日本農芸化学会関西支部 第482回例会要旨集(2013)
手の甲の温度変化
:p<0.05 t-test 摂取前 vs 摂取3週目
手の甲の表面温度のサーモグラフィーデータです。赤い方が温度は高く、青くなるほど温度は低くなっています。
摂取前
試験開始前
冷却負荷試験直後
5分後
15分後
30分後
摂取3週目
試験開始前
冷却負荷試験直後
5分後
15分後
30分後
冷え症状6項目の全般重症度の変化※
- ①足が冷たい
- ②足が動かしにくい、しびれる
- ③手が冷たい
- ④手が動かしにくい、しびれる
- ⑤むくみ
- ⑥しもやけ
※全般重症度の変化量 摂取後から摂取前の全般重症度(6項目の合計スコア)を引いた値
: p<0.05