HOME > 知る・楽しむ > 淡口しょうゆの魔法 淡口と濃口の違い
淡口しょうゆの魔法
淡口しょうゆの魔法につながる、淡口しょうゆならではのさまざまな特徴。
ここでは、淡口しょうゆと濃口しょうゆの違いからご紹介していきます。
淡口しょうゆは兵庫県たつの市で生まれ、関西でよく使われている色の淡いしょうゆです。発酵と熟成をゆるやかにさせるため、濃口しょうゆよりもろみの温度も低くして製造します。また、仕込み水には鉄分が少ない揖保川の伏流水(軟水)を使用しています。淡口しょうゆは素材の持ち味と色を生かし、だし風味と一緒に味わえる料理が得意です。
一方、濃口しょうゆは全国で広く使用されていますが、現在は千葉県野田市や銚子市で多く生産されています。大豆と小麦を同量ずつ合わせて麹を作り、もろみや仕上げの温度を高く設定するなど、しょうゆ風味が強くなるように醸造しています。調理用・卓上用、どちらにも使用できます。
その他、たまりしょうゆ(中部地方)、再仕込みしょうゆ(山陰から九州地方)、白しょうゆ(愛知県碧南地方)などもあります。
淡口しょうゆは色淡く、軽い香り、おだやかな味に仕上げているので、素材の色や風味を生かしながら、表に出ないしょうゆ味で全体をまとめるのが得意。また、少量でだし風味と塩味を上手に生かすことができるので、だしと合わせて控えめに使用して低塩でだしのきいた料理に仕上げることができます。
一方、濃口しょうゆは香ばしい香り、強いしょうゆ味、うま味が持ち味。しょうゆ味をしっかりつけたい料理に多く使用されます。素材の色や風味を生かそうと濃口しょうゆを薄めて使用すると、味が薄く、全体がぼけた感じになり、濃口しょうゆの特徴が出なくなります。
濃口しょうゆに淡口しょうゆの代わりはできないのです。
- お吸物
- だし巻き玉子
- 若竹煮
- おでん
- なすの揚げびたし
- 炊き込みごはん
- 玉子かけごはん
- 冷やっこ
- ぶりの照り焼き
- 豚の角煮
- ぶり大根
淡口しょうゆと濃口しょうゆは、味覚センサーで比べても違いは良く分かります。
濃口しょうゆは淡口しょうゆに比べて酸味や苦味が目立っています。酸味や苦味はだし風味を抑制することから、濃口しょうゆはだし風味を生かすしょうゆでないことが分かります。